パート主婦が本気で勉強してみた。

イオン結合

2018/12/07
 
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かぼちゃ
かぼちゃ。特許翻訳者を目指すパート主婦。 東海地方在住、38歳。 家族構成:夫、子ども(8歳)、子ども(1歳)。 レバレッジ特許翻訳講座、第7期生。 「技術理解なくして翻訳できるか!」の精神のもと、化学・物理を基礎から勉強中。学生時代に苦手だった化学を「面白い!」と思えるようになったのは、電子に注目するようになってから。そんな視点でまとめた化学の記事と、学習記録のブログです。

イオンって?


早速ですが、お手元に周期表をご用意下さい。

この一番右端の列、
第18族に属する原子を希ガスといいます。

この希ガスの特徴は「安定している」こと。

こうなってしまったら、もう動きたくないですよね。
テレビのリモコンすら、「ちょっと取って~」ってなもんです。

私たちがこの状態になりたがるように、
元素たちもこの状態になりたがります。

そう、
みんな安定したがるんです。

実はこれ、全ての化学反応にあてはまる重要なキーワードですので、
ぜひ覚えていて下さい。

さて、原子たちはどうすれば安定することができるのでしょうか。
それには電子の配置を見る必要があります。


電子配置


(引用:裳華房「有機反応機構(改訂版)」

この図では、○が軌道、↑が電子を表しています。

※以下、この図の説明がちょっと長くなります。
とりあえず電子の数だけわかればいいやって人は、
記事の下の方までワープして下さいね。


前回の記事で、
電子はエネルギー準位の低い軌道から順に入ることを説明しました。

(引用:JohnMcMurry著「マクマリー 有機化学概説」)

電子は、他にもいくつかの約束事に従って軌道に入ります。

①パウリの排他原理

電子は自転しており、
右回りに自転している電子(アップスピン)を↑、
左回りに自転している電子(ダウンスピン)を↓で表します。

電子は1つの軌道(○)に2個までしか入らず、
互いにその自転方向を逆にしなくてはいけません。
これをパウリの排他原理といいます。

②フントの規則

2つの電子が、2つ以上の同じエネルギー準位にある軌道(○)に入るときは、
スピンを同方向にして異なる軌道(○)に入るようになっています。
BからNeの2p軌道のところを見て頂くとよく分かると思います。
これをフントの規則といいます。

これらの約束事に従って電子配置を作ったものが
こちらの図になります。

(引用:裳華房「有機反応機構(改訂版)」

以上、図の説明でした。


さて、上の図にて、希ガスであるHe、Ne、Arをご覧下さい。
Heは1sまで、
Neは2pまで、
Arは3pまでの○が全て↑↓で満たされています。

みんなこの状態になりたがっていることを思い出して下さい。

ここでNeとNaを見ると、

電子を11個持つNaは、
電子を1つ手放すとNeと同じ電子配置になることができます。

手放してみると、

陽子11個>電子10個

になり、正(+)の電荷を帯びた陽子が多くなります。
すると、全体として+の電荷を帯びるため、

NaはNa+(ナトリウムイオン)になります。

ちなみにNaの隣、Mgは電子を2個手放すと安定しますので、Mg2+となります。

このように正の電荷を帯びた原子のことを陽イオンと言います。

次にClとArを見てみましょう。

電子を17個持つClはArに比べて電子が1つ足りないので、
誰かから電子を1つもらうと、Neと同じ電子配置になることができます。

電子をもらうと、

陽子17個<電子18個

となり、負(-)の電荷を帯びている電子の方が多くなります。
すると、全体として-の電荷を帯びるため、

ClはCl(塩化物イオン)になります。

Clの隣、Sは電子を2個もらうと安定するので、S2-となります。

このように負の電荷を帯びた原子のことを陰イオンといいます。


イオン結合


電子を手放したりもらったりすることで、原子はイオンになることが分かりました。

イオンになる前は、それぞれ電子を手放したくて/もらいたくてうずうずしています。

そんなNaとClが出会うとどうなるでしょうか?

このようにして、
電子の授受によって2つの原子は静電気的な引力で結びつきました。
これをイオン結合と言います。

このイオン結合で結びついた原子によって形成される結晶が、
イオン結晶です。

(引用:http://nersp.nerdc.ufl.edu/~wsawyer/atoms/chapter4/chapter4.html)

このNaClの結晶が、食卓には欠かせない「塩」ですね。

(引用:http://altertrade.jp/guerande)

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かぼちゃ
かぼちゃ。特許翻訳者を目指すパート主婦。 東海地方在住、38歳。 家族構成:夫、子ども(8歳)、子ども(1歳)。 レバレッジ特許翻訳講座、第7期生。 「技術理解なくして翻訳できるか!」の精神のもと、化学・物理を基礎から勉強中。学生時代に苦手だった化学を「面白い!」と思えるようになったのは、電子に注目するようになってから。そんな視点でまとめた化学の記事と、学習記録のブログです。

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